ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業をし、’20年からLP聴きも追加してあと本編の未配信2枚(1264, 1268)とJAPO3枚(60008, 60023, 60030)を残して完了。Carmoレーベル、Wattレーベル、ECM Special、Works、:rarumシリーズは言及する予定はないです。おそらくコメント付きでほぼ網羅しているのは日本では(私のメインブログと)ここだけではないかと。古いコメント修正中ですが。

2021年02月

2663

Looking At Sounds/Michel Benita(B, Electronics)(ECM 2663)(輸入盤)- Recorded March 2019. Matthieu Michel(Flh), Jozef Dumoulin(Key, Electronics), Philippe Garcia(Ds, Electronics) - 1. Dervish Diva 2. Berceuse - Gwell Talenn 3. Looking At Sounds 4. Barroco 5. Slick Team 6. Cloud To Cloud 7. Body Language 8. Elisian - Inutti Paisagem 9. Islander 10. Low Tide 11. Never Ner Land

(20/09/24)Michel Benita作は共作を含め1、2曲目後半-5、7-8曲目前半、9-10曲目。全員のインプロヴィゼーションが6曲目。と他人の曲が少し。収録時間は63分。スティーヴ・レイクのプロデュースになっていますが、傾向としてはマンフレート・アイヒャー的なサウンドに近い感じです。エレクトロニクスも雰囲気にマッチした派手ではない感じで、割とメロディアスな、欧州の陰影のある非4ビート系のサウンド。フリューゲルホーンがバンドの方向性を決定づけてます。あえて詳しいことは言わなくとも、少し音数的には多いかというECM系サウンドに当てはまる流れが心地よい。ちなみにベースはアコースティックで、キーボード(フェンダー・ローズ)との組み合わせもなかなかいい感じ。11曲目はベースのソロで淡々と。

2662

Three Crowns/Maciej Obara(As) Quartet(ECM 2662)(輸入盤) - Recorded March 2019. Dominik Wania(P), Ole Morten Vagan(B), Gard Nilssen(Ds) - 1. Three Pieces In Old Style (1) 2. Blue Skies For Andy 3. Smoggy People 4. Little Requiem For A Polish Girl (Tranquillo) 5. Vang Church 6. Three Crowns 7. Glow 8. Mr. S

(19/11/21)Maciej Obara作が2-3、5-8曲目、Henryk Mikolaj Grecki作が1、4曲目。スティーヴ・レイクのプロデュース。ポーランドとノルウェーの混成グループ。1曲目からゆったりとそして繊細なバラードを奏でています。それでも2曲目は哀愁のある、盛り上がりもある雰囲気で、勢いがある部分も。バラードながらサックスがしっかりとしている3曲目、しっとりとした、それでいて不安感のあるメロディが続くバラードの4曲目、空間的なピアノから、サックス・ソロではじまり、8ビート的なフレーズが飛ぶような感覚が気持ち良いジャズしてる5曲目、ドラム・ソロではじまり、フリーがちで穏やかに飛翔する6曲目、メカニカルなメロディの動きをするフリーに近い盛り上がりの7曲目、しっとり系メロディのバラードで幕を閉じる8曲目。

2659

Promontoire/Benjamin Moussay(P)(ECM 2659)(輸入盤) - Recorded August 2019. - 1. 127   2. Promontoire 3. Horses 4. Don't Look Down 5. Villefranque 6. L'Oiseau D'Or 7. Chasseur De Plumes 8. Sotto Voice 9. The Fallen 10. Theme From Nana 11. Monte Perdido 12. Thea

(20/06/07)全曲Benjamin Moussayの作曲。というよりも、即興で録音をしたのかもしれません。叙情的な世界が広がっていきます。ある意味キース・ジャレットの叙情的な部分の影響を受けているような作風で、最近のECMでは多めの短い曲(1分台から4分台)でカチッとまとめているアルバムが多いので、これも割とコンパクトな曲が、あるべき位置に置かれているというような、アルバム上の配列も考えられて作られている感じです。聴いていて、美しさを感じさせるピアノ音楽はやはりECMに向いている作風なのだと思います。その中に4曲目のように少し激しい要素もある曲が混ざっていて、曲ごとの変化を感じさせています。ただ、基本的には比較的静かな演奏が続きます。やはりこの情景描写的な演奏はクセになります。

2658

Conspirency/Terje Rypdal(G)(ECM 2658)(輸入盤)- Recorded February 2019. Stale Storlokken(Key), Endre Hareide Hallre(B), Pal Thowsen(Ds, Per) - 1. As If The Ghost... Was Me!? 2. What Was I Thinkinh 3. Conspiracy 4. By His Lonesome 5. Baby Beautiful 6. Dawn

(20/09/24)全曲テリエ・リピダルの作曲。収録時間は35分と短め。エレキ・ギターとエレキ・ベース、キーボードを擁するロック的クァルテット編成ながら、ギターもベースも出てくる音は主にゆったりとしたヴァイオリン奏法とでも言うのか、幻想的なサウンドに時にドラムスがフリーっぽく絡むという構図で、いかにも彼ららしい音を出すバンドになっています。彼のECMらしさというのも出ていて、1-2、4、6曲目は、そのゆったりとした広がりのあるサウンドの中でさまよう雰囲気を作り出しています。5曲目はプラス盛り上がり。サウンドカラーもやや明るめだったり、ほんのりと暗さが漂っていたりと、このゆったりさが彼らの個性として際立ってます。ただ、3曲目のタイトル曲はミキシングで抑えられてますが、モロにロックの演奏。

2655

Angular Blues/Wolfgang Muthspiel(G)/Scott Colley(B)/Brian Blade(Ds)(ECM 2655)(輸入盤) - Recorded August 2018. - 1. Wondering 2. Angular Blues 3. Huttengriffe 4. Camino 5. Ride 6. Everything I Love 7. Kanon 6/8   8. Solo Kanon 5/4   9. I'll Remember April

(20/04/14)6、9曲目がスタンダードの他は、全曲Wolfgang Muthspiel作曲。東京でのスタジオ録音。アコースティックとエレクトリック・ギターを使い分けたギター・トリオは、やはりECMらしさを失うことなく比較的淡々と進んでいきます。地味なように聴こえるけど哀愁を少し含んだメロディアスな1曲目、ブルース進行のようだけど、うまくそれっぽくなく解体しているタイトル曲の2曲目、しっとり感のあるゆったりしたバラードの3曲目、エレキで繊細に、早いフレーズも交えて歌い上げる4曲目、アップテンポで4ビート気味になりゴキゲンな5曲目、4ビートで進むおなじみの6曲目、メカニカルなテーマと、そこに続くアドリブが印象的な7曲目、クラシック的なギターの多重録音でのソロの8曲目、少し変わっていてもメロディは分かる9曲目。

2654

Roma/Enrico Rava(Flh)/Joe Lovano(Ts, Tarogato)(ECM 2654)(輸入盤) - Recorded November 2018. Giovanni Guidi(P), Dezron Douglas(B), Gerald Cleaver(Ds) - 1. Interiors 2. Secrets 3. Fort Worth 4. Divine Timing 5. Drum Song - Spiritual - Over The Rainbow

(19/10/15)ライヴ。66分収録。エンリコ・ラヴァ作が1-2曲目、ジョー・ロヴァーノ作が3-5曲目前半、ジョン・コルトレーン作が5曲目中盤、スタンダードが5曲目後半。15分台の1曲目からなかなかエキゾチックにせまってくれます。バラード的な感じではあるけど、かなり自由でフリー的な音使いもあって、徐々に盛り上がっていきます。リズムはゆるいファンクな感じで、少し密度の濃い目なソロとバッキングに耳が行く2曲目、続いていくような感じでベースが4ビートを刻んでいる、それでも8ビート的に聴こえる、勢いのある12分台の3曲目、メロディが漂うように流れるも、緊張感のあるサウンドの4曲目、自由度が高い中でサックスが舞い、その後メドレーで続いていく18分台もの5曲目。8分の6拍子とバラードへの変化が。

2653

Hallgato/Ferenc Snetberger(G)/Keller Quartett(ECM New Series 2653)(輸入盤) - Recorded December 2018. Keller Quartett: Andras Keller(Vln), Zsofia Kornyei(Vln), Gabor Homoki(Viola), Laszlo Fenyo(Cello) - Gyula Lazar(B) - Ferenc Snetberger: 1-3. Concerto For Guitar And Orchestra "In Memory Of My People"   Dmitri Shostakovich: 4-8. String Quartet No.8 In C Minor   John Dowland: 9. I Saw My Lady Weep 10. Flow, My Tears   Samuel Barber: 11. Adagio For Strings   Ferenc Snetberger: 12. Your Smile 13. Rhapsody No.1 For Guitar And Orchestra

(21/02/22)コンサートの録音。奏者はいずれもハンガリー出身で、Ferenc Snetbergerの曲を前後にはさんで、20世紀のロシアの作曲家ドミートリイ・ショスタコーヴィチ、イングランドの16-17世紀の作曲家、ジョン・ダウランド、20世紀の米国の作曲家サミュエル・バーバーと幅広い選曲。収録時間は66分。作曲もできる主役のギタリストに耳が行きます。彼の曲は哀愁度が高いのです。ギターのみ、あるいはストリングスのみの場面も。

2652

La Misteriosa Musica Della Regina Laona/Gianluigi Trovesi(Piccolo Cl, Acl)/Gianni Coscia(Accordion)(ECM 2652)(輸入盤) - Recorded January 2018. - 1. Interlidio 2. Nebjana I 3. Basin Street Blues 4. Nebjana II 5. As Time Goes By 6. Pippo Non Lo Sa 7. Fischia Il Vento 8. Moonlight Serenade 9. In Cersa Di Te 10. Bel Ami 11. Eco 12. EIAR 13. Gragnola 14. Nebjana III 15. Inno Dei Sommergibili 16. Unberto 17. Vlando 18. La Piccinina 19. Moonlight Serenade (Var.)

(19/07/04)小説家のUmberto Ecoに捧げたアルバムとのこと。2人の共作は、2、4、11、13-14、16曲目、Gianni Coscia作が1、17曲目ですがそれ以外にもグレン・ミラー作の「ムーンライト・セレナーデ」があったり、よく聴いたことのあるおなじみの曲も混ざっていて、これはECMではないのではないか、というサウンドで錯覚するかも。この2人ではECMで他に過去3作出していますが、こういうカラフルな感じのアルバムはこれが一番ではないかと思います。クラリネットとアコーディオンという特殊な編成でも、音的な寂しさを感じることがなく、十分に楽しめます。中くらいの曲に短めの曲も混ざっての19曲なので、あっという間にミラーの8曲目までたどり着いてしまいます。その場面展開の早さも小説的かもしれません。

2648

Discourses/Jon Balke(P, Sound Processing)(ECM 2648)(輸入盤) - Recorded December 2018?. - 1. The Self And The Opposition 2. The Facilitator 3. The Container 4. The Assumptions 5. The Certainties 6. The Suspension 7. The Polarisation 8. The Second Argument 9. The Why 10. The Deliberation 11. The First Argument 12. The How 13. The Mutuality 14. The First Afterthought 15. The Second Afterthought 16. The Third Afterthought

(20/06/07)全曲ヨン・バルケの作曲。ピアノのソロに、サウンド・プロセッシング(エフェクト?)を薄くかけて、その小品の、おそらくインプロヴィゼーションが続きます。フリー的にも聴こえたり、叙情的に聴こえる部分も。43分収録でそこに16曲あるので、やはり凝縮型の録音とも思えますが、基本的にフリーなアプローチのECM型ともいえるので、割と飽きないで聴くことができます。効果音的なエフェクトも、音量が小さめに、地味にかかっているので、アコースティック・ピアノの演奏を邪魔するものではないし、かえって北欧的なジャズという雰囲気を出す効果になっています。これも面白い。いくつか組になっているタイトル曲がありますが、収録時にまとめて連続して、インスピレーションの湧き出るままに録音をしていったのかも。

2645

Characters On A Wall/Louis Sclavis(Cl, Bcl)(ECM 2645)(輸入盤) - Recorded October 2018. Benjamin Moussay(P), Sarah Murcia(B), Christophe Lavergne(Ds) - 1. L'heure Pasolini 2. Shadows And Lines 3. La Dame De Martigues 4. Extases 5. Esquisse 1   6. Prison 7. Esquisse 2   8. Darwich Dans La Ville

(19/10/14)4人でのインプロヴィゼーションが5、7曲目、Benjamin Moussay作が2曲目で、他は全曲Louis Sclavis作曲。オーソドックスなクァルテットはECMでは久しぶり。しっとりとした静かな雰囲気で温度感の低めな曲が目立ちます。おおむねあまり難解ではなく(それでも少しその要素はある)、メロディも哀愁があるものも。ただそのメロディが、不思議な異世界に連れて行ってくれるような雰囲気。ある種の映画音楽的、現代音楽的とも言えるかも。ヨーロピアンでのクァルテットなので、ビート的には、8ビート的だったり、ゆったり系のバラードだったり。クラリネットやバスクラリネットのメロディや音色がエキゾチックに感じます。その中でも5、7曲目は異質か。6曲目はややアップテンポの5拍子系。8曲目はシリアスな展開。

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