ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業をし、’20年からLP聴きも追加してあと本編の未配信2枚(1264, 1268)とJAPO3枚(60008, 60023, 60030)を残して完了。Carmoレーベル、Wattレーベル、ECM Special、Works、:rarumシリーズは言及する予定はないです。おそらくコメント付きでほぼ網羅しているのは日本では(私のメインブログと)ここだけではないかと。古いコメント修正中ですが。

カテゴリ: ジャズ

2677

En Attendant/Marcin Wasilewski(P) Trio(ECM 2677)(輸入盤) - Rcorded August 2019. Slawomir Kurkieicz(B) Michal Miskiewicz(Ds) - 1. In Motion, Part I 2. Variation 25   3. Vashkar 4. In Motion, Part II 5. Glimmer Of Hope 6. Riders On The Storm 7. In Motion, Part III

(21/09/14)Marcin Wasilewski作が5曲目、3人のインプロヴィゼーションが1、4、7曲目、バッハ作が2曲目、カーラ・ブレイ作が3曲目など。収録時間は43分。美しい色調で通してますけど、選曲にインプロヴィゼーションが多かったり、意外に硬派な感じの選曲。ただし、1曲目の冒頭から、彼らの耽美的な要素は前面に出てきていて、さすがECMのピアノ・アルバムと思わせます。時折激しく切り込みますけど、そういう面も含めて完成度が高いなと。他の2曲もそんな感じ。バッハの2曲目はゴルトベルク変奏曲からですが、まさにここにふさわしい塩梅でトリオで入り込みます。3曲目はやはりカーラのメロディが強く、それと分かりますが彼ら流に。5曲目も自由なバラードでいて耽美。ザ・ドアーズの曲と思われる8ビートの6曲目。

(注)おそらくECM2678「Arctic Riff/Marcin Wasilewski(P) Trio/Joe Lovano(Ts)」と同じ時の録音で、重なっている曲もあります。

2709

Wolf Rune/Sinikka Langeland(Kantele, Vo)(ECM 2709)(輸入盤) - Recorded December 2019. - 1. Moose Rune 2. Polsdance From Finnskogen 3. Row My Ocean 4. Kantele Prayer I 5. The Eye Of The Blue Whale 6. When I Was The Forest 7. Kantele Prayer II 8. Winter Rune 9. Don't Come To Me With The Entire Truth 10. The Girl In The Headlands 11. I See Your Light 12. Wolf Rune

(21/04/13)他人の曲や伝承のフォークだったりが2、10、11曲目で、他はSinikka Langeland作または他人の詞に曲をつけたもの。彼女はノルウェー生まれ。収録時間は42分。カンテレのみの曲もあれば、ヴォーカルの入っている曲もあり、その民族的で幻想的なソロでの曲をゆったりと慈しむように聴くことができます。民族楽器のカンテレの仕組みは分からないけど、どうやら多重録音でのインストルメンタルの曲もあるようです。その表現はけっこう多彩で、そこに音響で響きが入るとかなり美しい音になります。しかもかなりのテクニシャン。そこに時にかぶさる民族的なヴォーカルがまた異国情緒を感じさせて、何とも言えないいい味を出しています。持ち込み音源だと思われますが、これぞECMにふさわしいサウンドかも。

2703

Entendre/Nik Bartsch(P)(ECM 2703)(輸入盤) - Recorded September 2020. - 1. Module 58_12   2. Modul 55   3. Modul 26   4. Modul 13   5. Modul 5   6. Deja-vu, Vienna

(21/03/25)全曲Nik Bartschの作曲。収録時間は53分。今までRonin、Mobileなどのグループ名義でしたが、今回がECM初のソロ・ピアノ集。ここでも基本はミニマル系の伴奏に、いつもよりはメロディが少し多めに絡むかな、という感じで、これまた脳を多少トランス状態に持って行くにはいい感じ。再演曲もあるようですが、Modulは曲名というよりはテンプレートのようで、そこから発展して新しい曲にもなりうるとのこと。彼がやっている武道との関連もありそうです。一聴して分かりますが、やはり独特なピアノです。一歩間違うと退屈なピアノになりかねないだけに、彼の集中力がなかなか見事に作用しています。2曲目は間が多く、少しアプローチが違う感じで、日本的な情緒もほんの少し感じさせます。時には奇数拍子の曲も。

2702


Uma Elmo/Jakob Bro(G)/Arve Henriksen(Tp, Piccolo Tp)/Jorge Rossy(Ds)(ECM 2702)(輸入盤) - Recorded August/September 2020. - 1. Reconstruction A Dream 2. To Stanko 3. Beautiful Day 4. Morning Song 5. Housework 6. Music For Black Pigeons 7. Sound Flower 8. Slaraffenland 9. Morning Song (Var.)

(21/02/23)全曲ヤコブ・ブロの作曲。収録時間は61分。デンマーク、ノルウェー、スペインのトリオ。そのサウンドは、かなり空間的な曲が続き、ベースレスでも十分にその表現ができることを証明している1枚。その叙情的なサウンドの中でややほの暗い空間はゆらゆらと動いて、少しずつ表情を変えて行きます。そしてそのまま情念的なサウンドに向かっていくこともあって、気が付いたら盛り上がっていたということも。特に1曲目にその流れを感じます。2曲目はトーマス・スタンコに、6曲目はリー・コニッツに捧げられています。曲によっては静かなまま進んでいくけど、時にややシリアスな展開になったりして、そのあたりはECMということで、好みはあろうかと思います。ホルヘ・ロッシィもこういう演奏ができるんだと改めて納得。

2700

Budapest Concert/Keith Jarrett(P)(ECM 2700/01)(輸入盤) - Recorded July 3, 2016. - 1. Part I 2. Part II 3. Part III 4. Part IV 5. Part V 6. Part VI 7. Part VII 8. Part VIII 9. Part IX 10. Part V 11. Part XI 12. Part XII - Blues 13. It's A Lonesome Old Town 14. Answer Me, My Love

(20/11/15)CD2枚組。収録時間は92分。ハンガリーのプダペストでのライヴ。例によって即興演奏ですが、アンコールと思われる13-14曲目は既成曲。1曲目からいきなりアグレッシヴで無調的な激しいピアノではじまり、ここでの演奏がただものではない入り方です。彼のバルトークへの敬愛のためでしょうか。その後緊張を強いる場面ばかりではなく、いつものように素直な曲もあったり、バラード調もあったりしますが、基本的に他の場面よりは現代音楽的な表現が多めで緊張感高めではないかと思います。なかなか完成度の高い演奏で、ある意味これが基準になる、と書いてあるものもあったりします。ただ、だんだん高度になっていくので、聴く人を選ぶライヴになったかもしれません。ここからさらに高みに行くはずが。

2698

Winter's End/Stephan Micus(All Instruments, Voice)(ECM 2698)(輸入盤) - Recorded 2018-2020. - 1. Autumn Hymn 2. Walking In Snow 3. The Longing Of The Migrant Birds 4. Baobab Dance 5. Southern Stars 6. Black Mother 7. A New Light 8. Companions 9. Oh Chikulo 10. Sun Dance 11. Walking In Sand 12. Winter Hymn

(21/07/20)ECM(JAPO含む)では24枚目になるのかな?おなじみステファン・ミカスの一人多重録音による無国籍的民族音楽の世界。収録時間は48分。1曲目は日本的な旋律のようで、郷愁を誘います。とは言うものの、2曲目は12弦ギターでのソロなので、やはりどこの音楽か、というのはどうでもいいような感じです。秋から冬へ、そして「冬の終わり」というのは、コロナ禍に対する気持ちの表れなのかどうか、アルバムタイトルとしては良いと思います。曲ごとに楽器(特に民族楽器)が変わって、曲調に変化をもたらしていきますが、3、6、10曲目、のヴォイスの多重録音はなかなか不思議な感覚をもたらしてくれます。ジャケット内に各民族楽器の説明が英文で書いてありますけど、それを参照されるのもいいかなあと。

2697

Coda - Orchestra Suites/Michael Mantler(Tp)(ECM 2697)(輸入盤) - Recorded September, November 2019 and June 2020. Christoph Cech(Cond), Loe Eibensteiner(Fl), Peter Tavernaro(Oboe), David Lehner(Cl), Fabian Rucker(Bcl), Christoph Walder(French Horn), Simon Teurezbacher(Tuba), Joanna Lewis(Vln), Ulrike Greuter(Vln), Diane Pascal(Vln), Tomas Novak(Vln), Simon Frick(Vln), Maximilian Bratt(Vln), Magdalena Zenz(Vln), Emily Stewart(Vln), Simon Schellnegger(Viola), Anna Magdalena Siakala(Viola), Daniel Moser(Viola), Tamara Stajner(Viola), Asja Valcic(Cello), Arne Kircher(Cello), Tibor Kovesdi(B), Tamara Kienberger(B), Njarne Roupe(G), Miximilian Kanzler(Vib, Marimba), David Halbock(P) - 1. TwoThirteen Suite 2. Folly Suite 3. Alien Suite 4. Cerco Suite 5. HideSeek Suite

(21/08/02)全曲マイケル・マントラ―の作曲。収録時間は54分。ほぼ完全なオーケストラ作品で、エレキギターが入ってなければ(それも全体の演奏に調和しているフレーズですが)、どこかの現代音楽というかクラシックとしてもいいような曲風。タイトル自体が「Orchestra Suites」となってますし。マントラ―の時々入るトランペット・ソロが、ああ、彼らしいなあとも思いますけど、ECMでなければなかなか出せないような曲やサウンドになっています。プロデューサーも彼自身だし、マンフレート・アイヒャーの名前はないし、これは持ち込み音源かなあと。ドラムスやティンパニなどの打楽器がないので、なだらかに、しかも少し沈んだ基調で淡々と進んでいく雰囲気の落ち着いたサウンドです。こういう方面の才能はあると思います。

2696

Trickster Orchestra/Cymin Samawatie(Vo, Cond)/Ketan Bhatti(Ds)(ECM 2696)(輸入盤) - Recorded January 2019. Trickter Orchestra: Rabih Lahoud(Vo), Sveta Kundish(Vo), Mohamad Fityan(Nay, Kawala), Susanne Frohlich(Recorders, Paetzoid Recorder), Tilmann Dehnhard(Fl, Contrabass Fl), Mona Matbou-Riahi(Cl), Wu Wei(Sheng), Milian Vogel(Bcl, Electronics), Florian Juncker(Tb), Naoko Kikuchi(Koto), Nassem Alkhouri(Kanun), Mahan Mirarab(G, Oud), Niko Meinhold(P), Sabrina Ma(Marimba, Vib), Taiko Saito(Marimba, Vib), Joss Turnbull(Per, Electronics), Biliana Voutchkova(Vln), Martin Stegner(VIola) Anil Eraslan(Cello), Ralf Schwarz(B), Korhan Erel(Electronics) - 1. Dhir Hamaalot 2. Hast Hussle II 3. Hafen Vor Tounsibuurg 4. Tounsibuurg 5. Gebete 6. Modara 7. Kords Kountinuum 8. Keske 9. Por Se Ssedaa

(21/04/29)Ketan Bhatti作が2-4、7曲目、Cymin Samawatie作が5-6、9曲目、2人の共作が1、8曲目。収録時間は61分。メンバーには中東系を中心に、西洋人的な名前、日本人も2人加わっていて国際的な顔合わせになっています。ヴォーカルの曲もありますが、やはり楽器も含め、西洋色と民族色(ズラリと民族楽器も並んでいます)がうまい具合に合わさっているオーケストラ。静かな部分もありますが、急にダイナミックになったりと、割とある種のジャズ的要素とクラシック的要素も合わさっています。ドラマーがリーダーの一人になっているからか。なかなか他では聴くことができないサウンドのオーケストラなので、そこは面白い。トラディショナルな側面もあるけど適度にエレクトロニクスも加わり、独創的なサウンド。

2692

Uneasy/Vijay Iyer(P)/Linda May Han Oh(B)/Tyshawn Sorey(Ds)(ECM 2692)(輸入盤) - Recorded December 2019. - 1. Children Of Flint 2. Combat Breathing 3. Night And Day 4. Touba 5. Drummer's Song 6. Augury 7. Configurations 8. Uneasy 9. Retrofit 10. Entrustment

(21/04/13)3曲目がスタンダード、5曲目がジェリ・アレン作、4曲目がMike Laddとの共作の他は全曲Vijay Iyer作。収録時間は71分。3人とも個性的なメンバーなので、オリジナリティあふれるサウンドになっています。ECMなのである程度は静かな面もありますけど、音数は多めで、乾いたような、それでいて難易度の高そうな演奏であふれています。賑やかで複雑なんだけど熱くないのはレーベルカラーか。3曲目はスタンダードなのにオリジナルのように聴こえて個性的。4曲目はミディアムでモーダルな感じも。7曲目のようにお得意の変拍子の曲もあり。リズムの不思議な揺れを伴う(変拍子?)少しほの暗いバラードから盛り上がっていくタイトル曲の8曲目。9曲目もメカニカルなんだけど、やはり乾いた感じのサウンドが。

2689

Lost Ships/Elina Duni(Voice)/Rob Luft(G)/Fred Thomas(P, Ds)/Matthieu Michel(Flh)(ECM 2689)(輸入盤) - Recorded February 2020. - 1. Balla Ci Dormi 2. Brighton 3. I'm A Fool To Want You 4. Numb 5. Lost Ships 6. The Wayfaring Stranger 7. Flying Kites 8. Lux 9. Kur Me Del Ne Dere 10. N'at Zaman 11. Empty Street 12. Hier Encore

(20/11/17)Elina DuniとRob Luftの共作が2、4-5、7-8、11曲目、イタリア(1曲目)、アメリカ(6曲目)、アルバニア(9-10曲目)のトラディショナル。他にフランク・シナトラの曲(3曲目)なども。収録時間は58分。相変わらずエキゾチックでフォークソング的な歌が印象的です。トラディショナルも哀愁たっぷりで、彼女ら自身の歌と雰囲気があまり変わらずに、時間が過ぎていく感じです。ECMにしては少し賑やかだなと思うも、曲の流れがいいのは、持ち込み音源だと思いますが、アルバム・プロデュースをマンフレート・アイヒャーがやっているからか。変則的なバックも、そのサウンドに浮遊感を醸し出しているようです。メロディがしっかりした歌やしっとりとした歌も多いですが、2曲目のように器楽的なメロディの歌も印象的。

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