ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

カテゴリ: ECM1151-1200番

1190


As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls/Pat Metheny(G, B) & Lyle Mays(P, Synth, Org)(ECM 1190) - Recorded September 1980. Nana Vasconcelos(Per, Dr, Vo) - 1. As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls 2. Ozark 3. September Fifteenth (Dedicated To Bill Evans) 4. "It's For You" 5. Estupenda Graca


パット・メセニーとライル・メイズのデュオ(全曲2人での作曲)に、ナナ・ヴァスコンセロスが参加したアルバム。ライル・メイズの色が濃く出ていると思います。この中で注目すべきはタイトル曲の20分もある1曲目で、アメリカの情景を思わせるようなゆったりした広大なサウンドが、場面によって哀しみ、喜びなどの感情をあらわしながら物語性を帯びて聴く人の心にせまってきます。ピアノやギターが細かいフレーズを連射しつつも、表情を変えながらも明るいサウンドで楽しい2曲目、サブタイトルで「ビル・エヴァンスに捧ぐ」とあって、しっとりした印象的なメロディを陰影に富んだ表情で淡々と綴っていく3曲目、グループでの演奏の雰囲気に近い、後半ノリの良い曲調の4曲目、ヴォイスのメロディが印象的で牧歌的な5曲目。(02年9月19日発売)

1189


Tin Can Alley/Jack DeJohnette's Special Edition(Ds, P, Org, Per, Vo)(ECM 1189) - Recorded August 1980. Chico Freeman(Ts, Fl, Bcl), John Purcell(Bs, Fl, As), Peter Warren(B, Cello) - 1. Tin Can Alley 2. Pastel Rhapsody 3. Riff Raff 4. The Gri Gri Man 5. I Know


5曲中4曲はジャック・ディジョネットのオリジナル。フロントのサックスがそっくり変わっても、ちゃんとスペシャル・エディションしています。曲によってテナーとバリトンのフロントなので、けっこうな重量感。浮遊感を伴うような重いテーマがあり、自由かつメロディアスなフレーズで4ビートで進んでいく1曲目、出だしで静かにフルートがささやいて、ソロ・ピアノを経て、サックスに切り替わり徐々に展開していく14分台のバラードの2曲目、バス・クラとバリ・サクで、不思議感覚のアヴァン・バップともいうような浮遊感のあるピーター・ウォレン作の3曲目。4曲目は ディジョネットの一人多重録音で、パーカッシヴかつ不安のオルガン。ヴォーカルも入ってサーカスの音楽のようなユーモアのあるテーマの、ブルージーに盛り上がる5曲目。

(注)Jack DeJohnette Special Edition(ECM2296-99)の4枚組CDBOXで再発 ’12年

1188

Lifelines/Arild Andersen(B)(ECM 1188)(ストリーミング配信) - Recorded July 1980. Steve Dobrogosz(P), Kenny Wheeler(Flh, Cornet), Paul Motian(Ds) - 1. Cameron 2. Prelude 3. Landloper 4. Predawn 5. Dear Kenny 6. A Song I Used To Play 7. Lifelines 8. Anew

(19/10/26)2曲目がSteve Dobrogosz作、7曲目がアリルド・アンデルセンとRadka Toneff作、他は全曲アンデルセン作。メカニカルな迫力あるユニゾンが続いた後、フリー気味になって絡み合い進行する1曲目、情感豊かなピアノで叙情的なバラードの2曲目、穏やかなベース・ソロの小品の3曲目、ホーンのソロではじまり、ピアノとベースなどで手数は多いけど比較的静かに続き、その後哀愁漂うメロディになる4曲目、これはケニー・ホイーラーが主役と言っていい、テーマが素晴らしいバラードの5曲目、ゆったりと、出だしはベースを中心に、他楽器が加わってからも8ビート的に進行していく6曲目、クラシック的なピアノではじまりゆっくりと哀愁漂うメロディが流れる7曲目、少しエキゾチックなバラードが進行していく8曲目。

(’19年8月より順次配信)

1187


Freigeweht/Rainer Bruninghaus(P, Synth)(ECM 1187)(輸入盤) - Recorded August 1980. Kenny Wheeler(Flh), Jon Christensen(Ds), Brynjar Hoff(Oboe, English Horn) - 1. Stufen 2. Spielraum 3. Redspuren 4. Die Flusse Hinauf 5. Tauschung Der Luft 6. Freigeweht


(99/09/10)硬質で透明感があり、やや沈んだアルバムの色調はこのメンバーだからでしょうか。けっこうピアノが美しい。1曲目は少し沈んだパーカッシヴで8分の7拍子のドラマチックな曲。ピアノとホーンが印象的で美しい。2曲目はシンセサイザーとドラムをバックに、これまたピアノとホーンが印象的なメロディを奏でます。3曲目は淡々と、しかもドラマチックに進行していく11分台の曲。ドラムがバックでアクセントを添えています。全体的に哀愁を帯びている4曲目、どちらかと言うと非ジャズ的なオーボエの演奏でシンセサイザーをバックにした5曲目。6曲目も12分台の曲ですが、オーボエとホーンが漂い、ドラムも厳かに自己主張しています。最後のピアノはこのアルバムの結末としてふさわしい。

1186


Little Movements/Ebarhard Weber(B) Colours(ECM 1186)(輸入盤) - Recorded July 1980. Charlie Mariano(Ss, Fl), Rainer Bruninghaus(P, Synth), John Marshall(Ds, Per) - 1. The Last Stage Of A Long Journey 2. Bali 3. A Dark Spell 4. Little Movements 5. 'No Trees?' He Said


(00/12/17)2曲目を除き、すべてエバーハルト・ウェーバーによる作曲。1曲目は幻想的な出だしから4分半をこえて哀愁を含んだ印象的なテーマに続く、印象的な展開の曲。2曲目は12分台の大作でスペイシーな出だしから3分をこえたところでフュージョン的なビートもメロディもはっきりとしたテーマが入りこんできます。民族音楽っぽい部分をはさんでメロディアスな後半部へと続きます。印象的なメロディがけっこうでてきて、特にチャーリー・マリアーノのソプラノ・サックスが心にしみる3曲目、エキゾチックでスペーシーなサウンドと元気な部分が同居するタイトル曲の4曲目、8分の7拍子でテーマもはっきりしている、メロディアスな5曲目。 まあ、メンバーがメンバーなので、ECM流フュージョンと言えなくもないですが。

(注)Colours/Ebarhard Weber(ECM 2133-35)の3枚組BOXとして’09年に再発。

1185


Miroslav Vitous(B) Group(ECM 1185)(輸入盤) - Recorded July 1980. John Surman(Ss, Bs, Bcl), Kenny Kirkland(P), Jon Christensen(Ds) - 1. What A Face Gets Pale 2. Second Meeting 3. Number Six 4. Inner Peace 5. Interplay 6. Gears 7. Sleeping Beauty 8. Eagle


(14/01/29)同じメンバーでの2枚目。2、5曲目が4人でのインプロヴィゼーション、3曲目がジョン・サーマン作、4曲目がケニー・カークランド作で4曲(1、6-8曲目)がミロスラフ・ヴィトウス作曲。ややアップテンポで流れるように、各楽器が速いパッセージで進む1曲目、バス・クラリネットが効果的なドラマチックなフリーの2曲目、エキゾチックでうねるような速いホーンから哀愁を帯びていく、速い4ビートの3曲目、耽美的で漂うように進むバラードの4曲目、出だしの空間的なサウンドが少しの不安感をもたらすドラマチックで自由な5曲目、アップテンポの4ビートもあったり臨機応変に丁々発止で進む6曲目、ガラスのようなピアノではじまり盛り上がったり静かになったりする7曲目、ホーンとアルコのメロディでしっとりとした小品の8曲目。

1184

Easy As Pie/Gary Burton(Vib) Quartet(ECM 1184)(ストリーミング配信) - Recorded June 1980. Jim Odgren(As), Steve Swallow(B), Mike Hyman(Ds) - 1. Reactionary Tango 2. Tweek 3. Blame It On My Youth 4. Summer Band Camp 5. Isfahan 6. Stardancer

(19/10/26)カーラ・ブレイ作の1曲目、チック・コリア作の2、6曲目、ミック・グッドリック作の4曲目、ビリー・ストレイホーン作の5曲目。ジャズメン・オリジナルが多い。アルバム名は「やさしい」という意味。演奏は難しそうな面も。スティーヴ・スワロウのエレクトリック・ベースが効いてます。メロディがそのまま伝わってくるような、暖色系の11分台の1曲目、ラテン的なビートに似ていて、アップテンポの複雑なメロディが交錯している2曲目、ソロで奏でるしっとりしたスタンダードのバラードの3曲目、ミステリアスで浮遊感がありつつも、サックスの朗々とした感じがよくて徐々に盛り上がっていく4曲目、メロディアスな面が強く、他の曲と同化したバラードの5曲目、ポップ的な4ビートとでもいうのか、その上にメロディが乗っかる6曲目。

(’19年8月より順次配信)

1182


In Concert, Zurich, October 28, 1979/Chick Corea(P) and Gary Burton(Vib)(ECM 1182/83) - Recorded October 28, 1979 - 1. Senor Mouse 2. Bud Powell 3. Crystal Silence 4. Tweak 5. Falling Grace 6. Mirror, Mirror 7. Song To Gayle 8. Endless Trouble, Endless Pleasure


チック・コリアの曲が6曲、スティーヴ・スワロウ作が2曲(5、8曲目)の構成。基本的に音がぶつかり合うピアノとヴァイブラホンのデュオなのに、ライヴでも緻密なデュオの演奏です。1曲目からスパニッシュ的に非常に熱い演奏(ただし温度感は低いかも)が繰り広げられています。ややバップ的ですが、スマートな印象的なメロディを持っている2曲目、静かなバラードで後半やや盛り上がりのある3曲目、アップテンポでスリリングに進行する4曲目、メランコリックな美しいメロディの5曲目、ワルツ的展開でやや温かみのある6曲目、静かで切なげなバラードから盛り上がっていく7曲目、たたみかけるようなフレーズでせまる8曲目。CD化に際し、「I'm Your Pal/Hullo, Bolinas」「Love Castle」の2曲がカットされているのが残念。

(注)Crystal Silence/The ECM Recordings 1972-79/Gary Burton(Vib)/Chick Corea(P)(ECM 2036-39)で4枚組BOXとして’09年に再発。ここでカットされている2曲も復活初CD化になっています。

1180


80/81/Pat Metheny(G)(ECM 1180/81) - Recorded May 26-29, 1980. Charlie Haden(B), Jack DeJohnette(Ds), Dewey Redman(Ts), Mike Brecker(Ts) - 1. Two Folk Songs. 1st, 2nd 2. 80/81 3. The Bat 4. Turn Around 5. Open 6. Pretty Scattered 7. Every Day (I Thank You) 8. Goin' Ahead


パット・メセニーが本気で取り組んだ彼風味のジャズアルバム。2人のテナー・サックスも面白い。ほとんどが彼のオリジナル。前半がパット流の元気なフォーク・ジャズ、ドラム・ソロを挟んで後半がチャーリー・ヘイデン作の20分にも及ぶ1曲目、やはり彼のジャズの世界をソロでもサウンドでも表現しているタイトル曲の2曲目、メロディの印象的なバラードの3曲目、ギター・トリオでオーネット・コールマン作の有名な4曲目、メンバーが交互にフリー・インプロヴィゼーションを展開し、盛り上がっていく14分台の5曲目、比較的自由度の高い「ジャズ」の演奏が聴ける6曲目、叙情味あふれるメロディアスかつドラマチックな13分台の7曲目、アコースティックギターの多重録音で優しくフォークソングのように語りかけてくる8曲目。(02年9月19日発売)

1179


Bitter Funeral Beer/Bengt Berger(Ds, Xylophne, Music By Bengt Berger Based On Funeral Music From The Lo-Birifor, Sisaala And Ewe Peoples Of Ghana)(ECM 1179)(輸入盤) - Recorded January 1981. Anita Livistrand(Vo, Bells, Per), Tommy Adolfsson(Tp, Per), Thomas Mera Gartz(Vln, Ts, Ds), Tord Bengtsson(Vln, G), Don Cherry(Pocket Tp), Matthias Hellden(Cello, Per), Ulf Wallander(Ss, Ts), Sigge Krantz(G, B, Per), Jorgen Adolfsson(Vln, Ss, As), Christer Bothen(Ts), Bosse Skoglund(Ds, Per), Thomas Mera Gartz(Ds, Per), Christer Bothen(Bcl, Ts, Bells), Kjell Westiling(Ss, Bcl) - 1. Bitter Funeral Beer 2. Blekete 3. Chetu 4. Tongsi 5. Darafo


(02/06/06)アフリカはガーナの葬式の歌に基づく音楽、とのことで、ワールド・ミュージックそのもの、ややジャズのエッセンス、といったところ。ドン・チェリーの参加が目をひきます。1曲目は、厳かなメロディをバックにその雰囲気に合わせたジャズのインプロヴィゼーションの集合体、といった感じで進んでいきます。2曲目は打楽器奏者ばかりのメンバーによるアフリカン・ドラムの繰り返し叩きこまれるビートによるインプロヴィゼーション。4曲目はそれに重なるミュージック。3曲目はまたガーナらしい雰囲気のエキゾチックなサウンドにトランペットやエレキギターなどの西洋楽器が混ざっていきます。5曲目は何と22分台のアフリカンビートのワールド・ミュージックが続いていきます。ソロの面白さならばこの曲か。

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