ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

カテゴリ: ECM1551-1601番

1590


Crystallisatio/Erkki-Sven Tuur(ECM New Series 1590)(輸入盤) - Recorded 1994-1995. Talinn Chamber Orchestra, Estonian Philharmonic Chamber Choir, Tonu Kaljuste(Cond) - 1. Architectonics 4 2. Passion 3. Illusion 4. Crystallisatio 5. Requiem


(04/03/09)Erkki-Sven Tuurは20世紀エストニア出身の現代音楽家で、ここでの曲は’90年代に作曲されたもの。5曲目のみ混声合唱団も加わっています。彼はプログレッシヴ・ロック出身でもあるそうですが、ここではバリバリの硬派の現代音楽が展開されています。でもタイトル曲の4曲目にはLive Electronicsも使用。全体的には蒼系のサウンド。5曲目は重厚で荘厳な部分のある合唱とオーケストラの演奏。そこはなかなか迫力。

1589


Volcano Songs/Meredith Monk(Voice)(ECM New Series 1589)(輸入盤) - Recorded July 1995. Katie Geissinger(Voice), Harry Huff(P), Nurit Tilles(P), Allison Easter(Voice), Dina Emerson(Voice) - Volcano Songs: Duets: 1. Walking Song 2. Lost Wind 3. Hips Dance 4. Cry #1 5. New York Requiem Volcano Songs: Solos: 6. Offering 7. Boat Man 8. Skip Song 9. Old Lava 10. Cry #2 11. St Petersburg Waltz 12. Three Heavens And Hells Light Songs: 13. Click Song #1 14. Click Song #2


(03/09/21)’80年代から’90年代前半にかけて作曲された、比較的短い作品集。デュオ、ソロ、4人でのヴォイス、ピアノの伴奏、あるいはピアノのみと、さまざまな表現手段。ヴォーカルというよりは全般的にヴォイスパフォーマンスで、息のもれる声、うめきのような声、不協和音での、あるいは浮遊感のあるハーモニー、突き刺さるような相変わらずの声。普通の表現の部分もありますが、相変わらず声での表現領域に挑戦しています。

1588


Les Violences De Remeau/Louis Sclavis(Cl, Bcl, Ss) Sextet(ECM1588)(輸入盤) - Recorded September 1995 and January 1996. Yves Rovert(Tb), Dominique Pifarely(Vln), Francios Raulin(P, Key), Bruno Chevillon(B), Francis Lassus(Ds) - 1. Le Diable Et Son Train 2. De Ce Trait Enchante 3. <> 4. Charmes 5. La Torture D'alphise 6. Usage De Faux 7. Reponses A Gavotte 8. Charmes 9. Pour Vous...Ces Quelques Fleurs 10. Ismenor 11. Post-Mesotonique


ルイ・スクラヴィスの作曲は2曲(2、7曲目)で、メンバーの作曲も多し。小品(3、5、8曲目)も挟みこまれています。曲目にAct XXのScene XXとあるので、劇の音楽なのか。次々に変化していくインプロヴィゼーションの中にクラシック(というよりも現代音楽か)の香りがやや強い感じ。書き譜のようなサーカスのようなファンク、かつ中間部は静かでドラマチックな1曲目、クラシック的でアヴァンギャルドの要素も併せ持ち、どんどんサウンドが変わる2、6曲目、刺激的な音使いのフリーのような4曲目、フレーズが飛び、叫びまくる、それでいてメロディアスな要素もある7曲目、ちょっとまったりしたフリーのようなサウンドが続く9曲目、曲の中にあるユニゾンの速いフレーズが魅力的な10曲目、ちょっとのどかな感じもある11曲目。

1587


Caoine-Biber/Hartke/Reger/Rochberg/Bach/Michelle Makarski(Vln)(ECM New Series 1587)(輸入盤) - Recorded June 1995. - Heinrich Ignaz Franz Biber: 1. Passacaglia In G Minor Stephen Hartke: 2. Caoine Max Reger: 3. Chaconne From Sonata In A Minor Op.91 George Rochberg: 4-14. Caprice Variations Johann Sebastian Bach: Partita Nr.1 In B Minor BWV1002


(04/04/11)有名なバッハを含め、17世紀の作曲家から20世紀の現代音楽家までの、さまざまな曲を集めたヴァイオリンのソロのアルバム。Heinrich Ignaz Franz Biberとバッハはやはりバロック音楽ですが、タイトル曲の現代音楽家Stephen Hartkeの作品も、引っかかりのあるフレーズですが、まあ聴きやすい仕上がりになっています。3曲目は哀愁しっとり系。George Rochbergの作品はやや難解な現代音楽らしい仕上がりです。

1586


Meeting Point/Egberto Gismonti(P)(ECM 1586) - Recorded June 1995. Lithuanian State Symphony Orchestra, Gintaras Rinkevicius(Cond) - 1. Strawa No Sertao - Zabumba 2. Strawa No Serato - Maxixe 3. Musica Para Cordas 4. Frevo 5. A Pedrinha Cai 6. Eterna 7. Musica De Sobrevivencia


作曲は全曲エグベルト・ジスモンチ。ECMからの発売ですが、クラシックや現代音楽の雰囲気が濃く、New Seriesでも良かったのかな、と思います。正規の教育を受けているとのことで、曲も本格的。ブックレットにも一部オーケストラの楽譜が載っています。3、7曲目はアレンジを変えての再演曲。クラシックの香りで緩急自在な展開を示す、わずか各2分強の組曲になっている1-2曲目、比較的分かりやすいメロディで、ちょっと哀愁も含んだまろやかな、そして綾織り的なサウンドもある13分台の現代音楽の3曲目、ピアノがカラフルに舞い飛び、そこにオーケストラが絡む4曲目。やはり組曲になっているような、ピアノが活躍する急速調の5曲目と、ゆったりとした6曲目。かつてのアルバムタイトル曲の凝縮版(?)の7曲目。

1585


Visible World/Jan Garbarek(Ss, Ts, Key, Per, Maraaker, Cl)(ECM 1585) - Recorded June 1995. Rainer Bruninghaus(P, Synth), Eberhard Weber(B), Marilyn Mazur(Per, Ds), Manu Katche(Ds), Trilok Gurtu(Tabla), Mari Boine(Vo) - 1. Red Wind 2. The Creek 3. The Survivor 4. The Healing Smoke 5. Visible World 6. Desolate Mountains 1 7. Desolate Mountains 2 8. Visible World 9. Giulietta 10. Desolate Mountains 3 11. Pygmy Lullaby 12. The Quest 13. The Arrow 14. The Scythe 15. Evening Land


11曲目のトラディショナルを除き、ヤン・ガルバレクの作曲ないしは共作。「トゥエルヴ・ムーン」とだいたい同じメンバーですが、今回は彼の多重録音(ではないものもあります)に共演者(曲によって参加者や人数が変化)が音を重ねているようです。多くの曲は日本人の心の琴線に触れる(特に2-3、12曲目か)、素朴ではっきりとしたサックスのメロディと響きがかなり印象的。1曲目は多重録音の美しい哀愁のメロディ。3曲目の哀愁とその迫力あるサウンドも見事。タイトル曲の5、8曲目はスペイシーでミステリアス。同じようなな方面の曲は6曲目、静かな折衷路線は7、9曲目。トラディショナルの11曲目も、素朴でもメロディが強い感じ。エキゾチックな14曲目。唯一ヴォーカルが参加している民族的な路線の12分台の15曲目。

1584


Window Steps/Pierre Favre(Per)(ECM 1584) - Recorded June 1995. Kenny Wheeler(Tp, Flh), Roberto Ottaviano(Ss), David Darling(Cello), Steve Swallow(B) - 1. Snow 2. Cold Noise 3. Lea 4. Girimella 5. En Passant 6. Aguilar 7. Passage


ピエール・ファヴルの作曲は1-4曲目で、5-6曲目が参加者のフリー・インプロヴィゼーション。出るところではメロディアスなパーカッションでひときわ個性を際立たせています。曲により参加メンバーが変化します。タイトルどおり「雪」を表わす冬の哀しみのメロディでせまってくる、叙情的な1曲目、民族的でパーカッシヴなテーマかと思ったら、ベースやパーカッションがソロをとっていく2曲目、しっとり感の高いメロディアスなバラードが印象に残る3曲目、静かな出だしからリズミカルなベースになり他の楽器が絡んでいく4曲目、4ビート的に浮遊感のある小品のインプロヴィゼーションの5曲目、スペイシーでどんよりとした雲が広がるような6曲目、デヴィッド・ダーリング作のやはりゆったりとスペイシーに進んでいく7曲目。

1583


Psalms Of Repentance/Alfred Schnittke(ECM New Series 1583) - Recorded February, 1996. Swedish Radio Choir, Tonu Kaljuste(Cond) - 1. 1 2. 2 3. 3 4. 4 5. 5 6. 6 7. 7 8. 8 9. 9 10. 10 11. 11 12. 12


邦題「回心の詩篇」。シュニトケは20世紀ロシアの現代音楽家。各曲にロシア語のサブタイトルがありましたが、タイプ方法が不明のため割愛。中世ロシア正教を巡る物語をもとに作曲したとのこと。歌詞は当然ながらロシア語。曲の雰囲気は中世的ではなく、確かに宗教的な深遠な響きをもつものの、メロディやハーモニーの進行が複雑で現代音楽的。浮遊感のある寒色系のメロディは研ぎ澄まされていて、全体で包み込んで きます。(99年9月8日発売)

1582


Zigzag/Egberto Gismonti(G, P)(ECM 1582) -Recorded April 1995. Nando Carneiro(G, Synth), Zeca Assumpacao(B) - 1. Zigzag 2. Mestico & Caboclo 3. Orixas 4. Carta De Amor 5. Um Anjo 6. Forrobodo


全曲エグベルト・ジスモンチの作曲。不思議なもので、ギターの彼は、メロディーよりもアルペジオの洪水で迫ってくる印象です。ピアノのときもそのような印象があるので、小人数(トリオ)編成のこのアルバムは、なかなか渋い部類のアルバムです。カラーがドラマチックに変わっていく、優しい音の洪水とでも言うべき11分台のタイトル曲の1曲目、しっとりした哀愁や情熱などががやや現代音楽的なフレーズの間から感じられる、変化していく15分台の2曲目、落ち着いた、のどかで素朴、広大な風景が広がる3曲目、原初的なサンバを想像するような、土着的な感じもある4曲目、ピアノでしっとりとしたバラードを優しく奏でていく5曲目、やはりピアノのスピーディでスリリングなフレーズが続く、基調としてはやや明るめな6曲目。

1581


MA/Heinz Reber(ECM New Seires 1581) - Recorded June 1994. Kimiko Hagiwara(Soprano), Dhyung Kim(Baritone), Junko Kuribayashi(P) - Two Songs 1. School Of Vienna Langsamer Gleitflug Uber Die Erinnerungslandschaft 2. School Of Athens - School Of No Konzertante Fassung Der Gleichnamigen Oper Nach "Antigone" Von Sophokles


(02/08/11)邦題「間 MA 2つの歌」。Heinz Reberは20世紀ドイツの現代音楽家。演奏者は日本または韓国人で、まさに間の思想を演奏で表わしているとのこと。東洋人が演奏をすることではじめて意味がある歌曲となるらしいのですが、なるほど、特に能楽派を意識した2曲目において、その進行における空間表現が日本的に感じられます。歌詞に日本語が聞える事もあり、その先鋭的な作風から、少々聴く人を選ぶのでは。

このページのトップヘ