ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業が本編の未配信3枚(1264, 1268, 1281)を残して完了。Wattレーベル、Works、:rarumシリーズは言及する予定なないです。

カテゴリ: ECM1602-1650番

1637


Oneness/Jack DeJohnette(Ds, Per)(ECM 1637) - Recorded January 1997. Jerome Harris(G, B), Don Alias(Per), Michael Cain(P) - 1. Welcome Blessing 2. Free Above Sea 3. Priestesses Of The Mist 4. Jack In 5. From The Heart/C.M.A.


5曲中3曲(うち1曲がインプロヴィゼーションとのメドレー)がジャック・ディジョネットのオリジナルで、他の2曲(半)は参加者のインプロヴィゼーション。通常のジャズの域からは大きくはずれていて、どの楽器もパーカッシヴなサウンド。空間的に広く、その緊張感は高 めです。1曲目はドン・アライアスとのパーカッションでのデュオの小品。2曲目は4人でのフリーだけれども、その研ぎ澄まされた冷たいサウンドが見事で、特にピアノの存在が大きい。3、4曲目は再演曲。神秘性もあって、静かに語りかけてくる15分台のバラードの3曲目、以前のヴァージョンと全然違ったアプローチの、ポップさが消えた12分台の4曲目、アフリカンにゆったりはじまり、4ビートもあったりやや自由な方向へも行く、メドレーで27分台の5曲目。

1636


Litania - Music Of Krzysztof Komeda/Thomas Stanko Septet(Tp)(ECM 1636) - Recorded February 1997. Bernt Rosengren(Ts), Joakim Milder(Ts, Ss), Bobo Stenson(P), Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds), Terje Rypdal(G) - 1. Svantetic 2. Sleep Safe And Warm(Version 1) 3. Night-time, Daytime Requiem 4. Ballada 5. Litania 6. Sleep Safe And Warm(Version 2) 7. Repetition 8. Ballad For Bernt 9. The Witch 10. Sleep Safe And Warm(Version 3)


映画音楽でも有名な、ポーランドのクリストフ・コメダの曲集。これをトーマス・スタンコ がアレンジ。哀愁的な繰り返されたテーマを基に途中からテンポを速めてジャジーに盛り上がり、ラストで静かにテーマの再提示をする1曲目、やはり東欧らしいテーマが、静かに切なく、ヴァージョンを変えて提示されていく2、6、10曲目、冷たいながらも穏やかだったり盛り上がったりの自由でモーダルな感じの21分にもわたる3曲目、しっとりしたゆっくりのバラードの4曲目、落ち着きながらも牧歌的な、ちょっとスリルのあるバラードのタイトル曲の5曲目、シャープですが温かめのホーンの絡み合いのバラードの7曲目、オーソドックスなバラードの雰囲気の8曲目、ドラムスのゆったりしたパルスやギターの響きが魔力的な雰囲気の10曲目。

1635


Canto/Charles Lloyd(Ts, Tibetan Oboe)(ECM 1635) - Recorded December 1996. Bobo Stenson(P), Anders Jormin(B), Billy Hart(Ds) - 1. Tales Of Rumi 2. Haw Can I Tell You 3. Desolation Sound 4. Canto 5. Nachiketa's Lament 6. M 7. Durga Durga


全曲チャールス・ロイドの作曲で、このメンバーでは3作目。ある種静かな乾いた透明感のある音。それぞれ4人が空間の中を泳いでいるようなサウンド。静かにはじまってから6分半もしてからおもむろにサックスが入ってくる、 前半淡々としているようで、エキゾチックで情念的でもあってだんだん盛り上がる16分もの1曲目、 やや明るめだけれどスピリチュアルな香りも少々している2曲目、全員が漂いつつまとまっている雰囲気もあるちょっと静かめの3曲目、内面を見つめるように語りかけていき、ゆるいまとまりのある13分台のタイトル曲の4曲目、ティベタン・オーボエのエキゾチックな響きを聴けるスペイシーな5曲目、モーダルでスピリチュアルな演奏が続く13分台の6曲目、テンポなしでのバラードの大団円的な7曲目。

(注)Quartets/Charles Lloyd(Ts, Fl, Chinese Oboe, Tibetan Oboe)(ECM2316-20)で5枚組BOXとして、’13年に再発。

1633


The Sea 2/Ketil Bjornstad(P)/David Daring(Cello)/Jon Christensen(Ds)/Terje Rypdal(G)(ECM1633) - Recorded December 1996. - 1. Laila 2. Outward Bound 3. Brand 4. The Mother 5. Song For A Planet 6. Consequences 7. Agnes 8. Mime 9. December 10. South


6曲目は全員のフリー・インプロヴィゼーション、他はケティル・ビヨルンスタの作曲。同じメンバーでのシリーズ2作目。なるほど、と思わせる静寂感と雰囲気。静寂に切り込むエレキギターのフレーズと、パーカッション的なドラムスが微妙なバランスを保っています。どんよりとした北欧の海にギターの嵐が舞う1曲目、静かな情景にドラムスのブラシが淡々と進む2曲目、重めながらも静かな海から徐々に盛り上がる3曲目、珍しく明るめで穏やかな4曲目、チェロとのデュオでしっとり感漂う5曲目、雰囲気を壊さないけれど、過激な部分もある6曲目、淡い哀しみをあしらうようなデュオの7曲目、ギターがメロディアスに、そしてハードに泣く8曲目、寒いけれど静かな情景が浮かぶデュオの9曲目、ギターが暴れまわっている10曲目。

1632


The Garden Of Mirrors/Stephan Micus(All Instruments)(ECM 1632) - 1. Earth 2. Passing Cloud 3. Violeta 4. Flowers In Chaos 5. In The High Valleys 6. Gates Of Fire 7. Mad Bird 8. Night Circles 9. Words Of Truth


全曲ステファン・ミクスの作曲で、ソロの多重録音。無国籍ややヨーロッパ寄り民族音楽か。尺八を使用している曲もあり(2、6、9曲目で多重録音)、シンディングという楽器の使用が多い(2-3、5-6、8曲目)。サウンドはジャズではありませんが、心地よく響いてきます。ボロンバットというアフリカの弦楽器を使用している20ヴォイスで素朴な響きの1曲目、尺八が映画音楽のように哀愁を誘う2曲目、ヴォイスとシンディングの絡みがややプリミディヴな3、8曲目、スリというフルートのような楽器が重なり合う4曲目、ベース音とヴォイスでゆったりとする5曲目、いちばん使用楽器が多く、日本的な感じもある6曲目、高い音のフォークフルートのソロの7曲目、尺八の多重録音で日本的であるようなそうでもないような、の9曲目。

1631


Hyperborean/Arild Andersen(B)(ECM 1631)(輸入盤) - Recorded December 1996. Tore Brunborg(Ss, Ts), Bendik Hofseth(Ts), Kenneth Knudsen(Key), Paolo Vinaccia(Per), Cikada String Quartet: Odd Hannisdal(Vln), Henrik Hannisdal(Vln), Marek Konstantynowicz(Viola), Morten Hannisdal(Cello) - 1. Patch Of Light 1 2. Hyperborean 3. Patch Of Light 2 4. Duke Vinaccia 5. Infinite Distance 6. Vanishing Waltz 7. The Island 8. Invisible Sideman 9. Rambler 10. Dragon Dance 11. Stillness 12. Too Late For A Picture


(03/09/29)全曲アリルド・アンデルセンの作曲。曲によって弦楽四重奏団を配していますが、1、3、12曲目は弦楽四重奏のみの演奏。2曲目のタイトル曲(辞書を見たら「極北人」でした。)のように極北の静けさからベースソロやドラムスが漂ってくるサウンドは、やはり彼らならでは。研ぎ澄まされたサックスが寒さと切なさを誘う4曲目、2サックスで哀愁漂うサウンド、かつダイナミックにせまってくる5曲目、マーチ風の小品の6曲目、ゆったりとしながらメロディがはっきりとしている7曲目、かなりスペイシーながらフレーズが時々キラリと光る8曲目、唯一キメが多くてスピード感のある9曲目、ビートはファンクだけれども、やはり北欧ジャズの元気な部分を感じる10曲目、サックスのメロディが心に刺さるような11曲目。

1630


Sonaten Fur Viola Und Klavier/Johanes Brahms(ECM New Series 1630)(輸入盤) - Recorded November 1996. Kim Kashkashian(Viola), Robert Revin(P) - 1-3. Sonate Nr.2 In Es-Dur 4-7. Sonate Nr.1 In F-Moll


(04/04/11)ブラームスは19世紀ドイツの有名な作曲家。ここでは温かい温度感のしっとりした優しい演奏を聴かせてくれます。曲としてもメロディが前面に出て、安心感のあるしっかりとしたドラマ性と構成を持つ室内楽になっています。まさにクラシックの王道を行く作品。アルバムの前半が長調だったのに対し、後半の出だしは短調の哀愁の漂うメロディが浮かび上がり、再び長調主体に戻っていく起伏のある構成。全体的に明るめ。

1629


Webern/Shostakovich/Burian/Rosamunde Quartet, Munchen(ECM New Series 1629)(輸入盤) - Recorded December 1996. Andreas Reiner(Vln), Simon Fordham(Vln), Helmut Nicolai(Viola), Anja Lecher(Cello) - Anton Webern 1. Langsamer Satz Fur Streichquartett Dmitri Shostakovich 2-6. String Quartet No.8, Op. 110 Emil Frantisek Buriam 7-10. String Quartet No.4, Op. 95


(03/07/13)20世紀の3人の作曲家の、ストリング・クァルテットの作品を取り上げています。3人とも曲は寒色系のやや思索的な感触があります。10分弱のWebernの曲は現代の香りがありながらもそれとなく安らぎを覚えます。Shostakovichの曲は大部分は静かで沈んだ感触ですがダイナミックな部分も。Buriamの曲も、似たような色彩感覚を持っていますがもう少しメロディが浮き出てくる感じ。やはり現代的な世界かも しれません。

1628


No Birch/Christian Wallumrod(P)(ECM 1628)(輸入盤) - Recorded November 1996. Arve Henriksen(Tp), Hans-Kristian Kjos Sorensen(Per) - 1. She Passes The House Of her Grandmother 2. The Birch 1 3. Royal Garden 4. Somewhere East 5. Travelling a. Far East b. Slow Brook c. I Lost My Heart In Moscow 6. The Birch 2 7. Ballimaran 8. Watering 9. Before Church 10. The Birch 3 11. Two Waltzing, One Square And Then 12. Fooling Around 13. The Gardener 14. The Birch 4


3人ないし2人のフリー・インプロヴィゼーションの曲が5曲(1、5、8、11-12曲目)。Christian Wallumrodの曲が6曲(2、4、6-7、10、14曲目)と、あとはメンバーの作曲。非常に静かなサウンド。3人の楽器のつぶやきというか、語り合いが全編を支配している感じ。曲によってはトリオではない。1曲目も凄みというよりは安らぎのある冷たさで進行していきます。5曲目は何と14分台もの組曲構成で、多少緊張感もあるけれど、スペイシー。尺八的なトランペットも。タイトルにちなんだThe Birchは2、6、10、14曲目でありますが、やはりクラシック的な哀愁と内面を向いている独特な世界。パーカッションというよりは、エコーの効いたスペイシーな世界の3曲目、民族的なノスタルジーのある切ない4曲目。淡々と続きます。

1626


Nothing Ever Was, Anyway. Music Of Annette Peacock/Marilyn Crispell(P), Gary Peacock(B), Paul Motian(Ds), Annette Peacock(Voice)(ECM 1626/27) - Recorded September 1996. - 1. Nothing Ever Was, Anyway(Version 1) 2. Butterflies That I Feel Inside Me 3. Open, To Love 4. Cartoon 5. Arbert's Love Theme 6. Dreams (If Time Weren't) 7. Touching 8. Both 9. You've Left Me 10. Miracles 11. Ending 12. Blood 13. Nothing Ever Was, Anyway (Version 2)


全曲がアーネット・ピーコックの作品。本人が6曲目になぜかヴォイスで参加。内容はECM流フリー・ジャズのようですが、メロディアスな部分もあります。静かな曲も、そうでない曲も、やはりこの3人ならではの内面を向いている渋さがあります。タイトル曲は最初(1曲目)と最後(13曲目)にヴァージョン違いでどちらも10分以上の長さにわたってありますが、スペイシーで限られた音の中の緊張感。くぐもりながら時に開放に向かう2曲目、きら星ののようでゆったりとしている3、8曲目、ちょっとパーカッシヴなフリーに近い4曲目、有名だけどやっぱり空間的な5、7曲目、抽象的な中に哀愁やメロディが伝わってくる9、12曲目、ドラム・ソロではじまり時間軸に沿ってゆっくり展開する10曲目、静かなフリーへの距離が近い11曲目。

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