ジャズCDの個人ページ ECM Blog

メインブログ「ジャズCDの個人ページBlog」より、ECMレーベル(ECMレコード)の記事のみをピックアップして掲載しています。両方に並行して記事がありますが、こちらは、より見やすく、なるべく番号順に掲載していきます。若い番号のものは10-20年ぐらい前の文章をそのまま利用しているのがほとんどです。また、カテゴリーの「ジャズ」(ECM)には「フュージョン・ファンク」「民族音楽」なども含み、「クラシック・現代音楽」(ECM New Series)には「古楽」「宗教音楽」なども含みます。’19年9月より未CD化作でストリーミング配信だけのものも加える作業をし、’20年からLP聴きも追加してあと本編の未配信2枚(1264, 1268)とJAPO3枚(60008, 60023, 60030)を残して完了。Carmoレーベル、Wattレーベル、ECM Special、Works、:rarumシリーズは言及する予定はないです。おそらくコメント付きでほぼ網羅しているのは日本では(私のメインブログと)ここだけではないかと。古いコメント修正中ですが。

カテゴリ: ECM2601-2650番

2648

Discourses/Jon Balke(P, Sound Processing)(ECM 2648)(輸入盤) - Recorded December 2018?. - 1. The Self And The Opposition 2. The Facilitator 3. The Container 4. The Assumptions 5. The Certainties 6. The Suspension 7. The Polarisation 8. The Second Argument 9. The Why 10. The Deliberation 11. The First Argument 12. The How 13. The Mutuality 14. The First Afterthought 15. The Second Afterthought 16. The Third Afterthought

(20/06/07)全曲ヨン・バルケの作曲。ピアノのソロに、サウンド・プロセッシング(エフェクト?)を薄くかけて、その小品の、おそらくインプロヴィゼーションが続きます。フリー的にも聴こえたり、叙情的に聴こえる部分も。43分収録でそこに16曲あるので、やはり凝縮型の録音とも思えますが、基本的にフリーなアプローチのECM型ともいえるので、割と飽きないで聴くことができます。効果音的なエフェクトも、音量が小さめに、地味にかかっているので、アコースティック・ピアノの演奏を邪魔するものではないし、かえって北欧的なジャズという雰囲気を出す効果になっています。これも面白い。いくつか組になっているタイトル曲がありますが、収録時にまとめて連続して、インスピレーションの湧き出るままに録音をしていったのかも。

2645

Characters On A Wall/Louis Sclavis(Cl, Bcl)(ECM 2645)(輸入盤) - Recorded October 2018. Benjamin Moussay(P), Sarah Murcia(B), Christophe Lavergne(Ds) - 1. L'heure Pasolini 2. Shadows And Lines 3. La Dame De Martigues 4. Extases 5. Esquisse 1   6. Prison 7. Esquisse 2   8. Darwich Dans La Ville

(19/10/14)4人でのインプロヴィゼーションが5、7曲目、Benjamin Moussay作が2曲目で、他は全曲Louis Sclavis作曲。オーソドックスなクァルテットはECMでは久しぶり。しっとりとした静かな雰囲気で温度感の低めな曲が目立ちます。おおむねあまり難解ではなく(それでも少しその要素はある)、メロディも哀愁があるものも。ただそのメロディが、不思議な異世界に連れて行ってくれるような雰囲気。ある種の映画音楽的、現代音楽的とも言えるかも。ヨーロピアンでのクァルテットなので、ビート的には、8ビート的だったり、ゆったり系のバラードだったり。クラリネットやバスクラリネットのメロディや音色がエキゾチックに感じます。その中でも5、7曲目は異質か。6曲目はややアップテンポの5拍子系。8曲目はシリアスな展開。

2644

The Transitory Poems/Vijay Iyer(P), Craig Taborn(P)(ECM 2644)(輸入盤) - Recorded March 2018. - 1. Life Line (Seven Tentions) 2. Sensorium 3. Kairos 4. S.H.A.R.D.S. 5. Shake Down 6. Clear Monolith 7. Luminous Brew 8. Meshwork/Libation/When Kabuya Dances

(19/04/03)ハンガリーのブダペストでのライヴ。8曲目の最後のみジェリ・アレンの作曲で、あとは2人のインプロヴィゼーションでの演奏。他にも、Jack Whitten(芸術家、2曲目)、Muhal Richard Abrams(6曲目)、Cecil Taylor(7曲目)に捧げられた曲があります。ありそうでなさそうな2人のピアニストの共演。あまりジャズ的にガンガン行かないで、どことなく現代音楽的というか、クラシック的というか、繊細な中にもハッとするものを持っている才気のある演奏で、やはりこういうところはECM的なのかなあ、と思います。特に2曲目は静かなインプロヴィゼーションになってます。2人の織りなすメロディとハーモニーは独特なものだと思うので、割と硬派なピアノのデュオの演奏を聴きたい人にはいいかも。6曲目はブルースしてます。

2643

Common Practice/Ethan Iverson(P) Quartet/Tom Harrell(Tp)(ECM 2643)(輸入盤) - Recorded January 2017. Ben Street(B), Eric McPherson(Ds) - 1. The Man I Love 2. Philadelphia Creamer 3. Wee 4. I Can't I Get Started 5. Sentimental Journey 6. Out Of Nowhere 7. Polka Dots And Moonbeams 8. All The Things You Are 9. Jed From Teaneck 10. I'm Getting Sentimental Over You 11. I Remember You

(19/10/13)Ethan Iverson作は2、9曲目のみで、ほとんどがスタンダードやブルースのライヴ。トム・ハレルの参加がここでは聴きもの。やはりECMっぽさを意識しているような雰囲気はありますが、ECMらしからぬ選曲と温かみのあるサウンドは、これが持ち込み音源(だと思う)だからか。急速なアップテンポの4ビートはないにしても、バラードからミディアム・テンポまで、普通にジャズしている場面が多いのも、このレーベルにしては、有名なミュージシャンだけに許された特徴。2曲目はオリジナルながらブルース進行で攻めてきます。9曲目もそれっぽい。3曲目は割と活きのいい4ビートだし。4ビートの5-6、8-11曲目なども含めて、これはトム・ハレルへの配慮か。それが貴重なECMへの参加につながったかと思う。

2642

When Will The Blues Leave/Paul Bley(P)/Gary Peacock(B)/Paul Motian(Ds)(ECM 2642)(輸入盤) - Recorded March 1999. - 1. Mazatlan 2. Flame 3. Told You So 4. Moor 5. Longer 6. Dialogue Amour 7. When Will The Blues Leave 8. I Loves You, Porgy

(19/06/01)ライヴ録音で56分収録。ポール・ブレイ作が4曲(1-3、5曲目)、ゲイリー・ピーコック作が4曲目、2人の共作が6曲目、オーネット・コールマン作が7曲目スタンダードの8曲目。2人がすでに他界しているので、20年前とは言え貴重なこのメンバーでの録音。1曲目は、ECMにしては少し元気かなとも思う出だしですが、このような貴重な記録を出してくれたことに感謝。やはりこのメンバーでなければ、というフリー寄りの演奏が詰っています。ピアノを中心に、自由ながらさりげなくまとまりのあるトリオの演奏を聴かせてしまう、という、今ではなかなか聴けないベテランの仕事。このコミュニケーション能力こそが、ドシャメシャではないフリーの場合重要です。その後の曲もなかなか見事にまとまっているところがすごい。

2641

Playing The Room/Avishai Cohen(Tp)/Yohathan Avishai(P)(ECM 2641)(輸入盤) - Recorded September 2018. - 1. The Opening 2. Two Lines 3. Crescent 4. Azalea 5. Kofifi Blue 6. Dee Dee 7. Ralph's New Blues 8. Sir Duke 9. Shir Eres (Lullaby)

(19/10/12)ECMでの2人の共演は3度目だけど、クインテットやクァルテットだったので、デュオは初めて。Avishai Cohen作の1曲目、Yohathan Avishai作の2曲目、ジョン・コルトレーン作の3曲目、デューク・エリントン作の4曲目、アブドゥーラ・イブラヒム作の5曲目、オーネット・コールマン作の6曲目、ミルト・ジャクソン作の7曲目、スティーヴィー・ワンダー作の8曲目など。ECMでジャズメン・オリジナルが多いのは珍しいのですが、最初の方はECMらしいゆったりとした静かなバラードの曲で、詩情感あふれる演奏です。5-8曲目は明るめで、バラエティに富んでいます。この曲がこう来たか、という感じですね。イスラエル勢のデュオといっても、特にイスラエル色が目立つわけでもなく、ごく自然な演奏が繰り広げられています。

2639

White Night/Stephan Micus(All Instruments, Voices)(ECM 2639)(輸入盤) - Recorded 2016 - 2018. 1. The Eastern Gate 2. The Bridge 3. The River 4. Fireflies 5. The Moon 6. The Poet 7. All The Way 8. Black Hill 9. The Forest 10. The Western Gate

(19/05/12)全曲ステファン・ミクスの作曲で、多重録音により、全楽器とヴォイスもひとりで演奏しています。ECM23作目とのこと。タイトルからは「白夜」と訳せますが、北欧のそれではなくて、もっと無国籍的な、中東、アジア、アフリカを混ぜたような不思議な世界を映しだしてくれます。どの曲も、西欧以外の世界の哀愁を演奏している感じで、その奥はけっこう深そう。そこから出て来る音楽はジャズとは言えないにしても、根源的なものから出て来る歌のインプロヴィゼーションのようなものを感じます。どのアルバムも似ていると言えば似ているんだけど、使用楽器などにより、微妙にその世界を変えて見せてくれます。曲目から想像するに、当方に向かって、最後は西方に向かう、というような気持で聴くといいのかもしれません。

2638

Albores/Dino Saluzzi(Bandomeon)(ECM 2638)(輸入盤) - Recorded February - October 2019. - 1. Adios Maestro Kancheli 2. Ausencias 3. Sugen Me Cuenta La Vida - Milonga 4. Intino 5. La Cruz Del Sur (2da Cadencia) 6. Ecuyere 7. Ficcion 8. Don Caye- Variaciones Sobre Obra De Cayetano Saluzzi 9. Ofrenda -Tocata

(20/11/22)全曲ディノ・サルーシの作曲で、ソロアルバム。収録時間は61分。邦題は「夜明け」。バンドネオン1台でもジャズでなくても、けっこう聴かせてくれるアルバムかと。もちろんECM的な観点で、ということですけど。淡々と哀愁を含んだミディアムやスローの曲が続きますが、そこが彼の個性と思って、いいと思う人は少なくないはず。マンフレート・アイヒャーのプロデュースなので、そのあたりのことは計算済みなのでしょう。アルゼンチンの彼のスタジオでの録音ですが、やはりそのあたりのボーダーレスな空気感というのが伝わってきます。少し収録時間が長めですが、これを良いと感じるか、退屈だと感じるかは、聴き手に委ねられています。ソロでのメロディやコード、カウンターメロディなど興味はなかなか尽きません。

2634

Tous Des Oiseaux/Eleni Karaindrou(Comp, P)(ECM New Series 2634)(輸入盤) - Recorded October 2017 and January 2018. Saviana Yannatou(Voice), Alexandros Botinis(Cello), Stella Gadedi(Fl), Vangelis Christopoulos(Oboe), Yannis Evangelatos(Basson), Dinos Hadjiiordanou(Accordion), Aris Dimitriadis(Mandolin), Maria Bildea(Harp), Sokratis Sinopoulos(Constantinople Lyra, Lute), Nikos Paraoulakis(Ney), Stefanos Dorbarakis(Kanonaki), Giorgos Kontoyannis(Per, Cretan Lyla), String Orchestra: Argyro Seira(Concertmaster) - Tous Des Oiseaux: 1. The Wind Of War 2. The Dark Secret 3. Encounter 4. Between Two Worlds 5. David's Dream 6. Towards The Unknown 7. Lament 8. The Confession 9. Separation 10. Why? 11. The Impossible Journey 12. Je Ne Me Consolerai Jamals   Bomb, A Love Story: 13. A New Beginning 14. Love Theme 15. The Waltz Of Hope 16. Mitra's Theme - Walking In Tehran 17. Lonely Lives 18. Reconciliation Theme - Var. 19. Mitra's Theme - Var. 20. Captured Heart 21. Reconciliation Theme 22. Love's First Call

(19/02/02)エレニ・カラインドルーは20-21世紀のギリシャの女性作曲家。Tous Des Oiseauxはレバノンの劇の、Bomb, A Love Storyはイラン映画のために作曲された曲ですが、その根底に流れるのは、彼女の昔からの暗くてゆったりとした音楽が、その劇や映画のバックで最適に使われるように、ちょっと地味な雰囲気だけど彼女以外では出すことのできないサウンドで彩られています。Saviana Yannatouのヴォーカルがハマります。

2633

Bayou/Thomas Stronen(Ds, Per)/Ayumi Tanaka(P)/Marthe Lea(Cl, Voice, Per)(ECM 2633)(輸入盤) - Recorded August 2018. - 1. Bayou 2. Pasha 3. Duryea 4. Nahla 5. Varsha 6. Eyre 7. Dwyn 8. Bayou II 9. Como 10. Chantara

(21/04/12)1、8曲のみノルウェーの民謡に基づいたインプロヴィゼーションで、他の曲は全て3人のインプロヴィゼーション。収録時間は42分。1、8曲目は歌詞入りのヴォイスが入っているけど、やはり北欧の冷たい空気が漂うような静かなやり取りです。時に盛り上がりもあったり、それでいて優しい、緊張感も混ざるようなスローなフレーズが主に続きます。2曲目はドラムスとパーカッションが最初入って、ピアノも加わって、非メロディ的なやり取りがなかなか。その後の曲も3曲目のようにクラリネットが入ったりピアノが目立ったりと、それぞれのメンバーへの重点を変えつつ、アルバムがひとつの物語のように流れていきます。北欧らしいインプロヴィゼーションで作られたアルバム。このメンバーだからというのもあるかも。

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